飛んで火に入る夏の虫?  北川で恒例の虫追い行事——延岡

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イネの害虫、ウンカを追い払う「虫追い」(むしおい)行事が、8月13日、延岡市北川町の家田(えだ)地区で行われました。地区の小中学生20人を中心に約50人が、松明(たいまつ)を手に「供(とも)やぁ、供やぁ、御供(おんとも)やぁ」と歌いながら田んぼの周りを練り歩き、稲につく害虫を追い払いました。


虫追い行事は、平安時代末期の武将・斉藤別当実盛(さいとう・べっとう・さねもり)の乗っていた馬がイネの切り株につまづき、ころんだところを討たれ、その実盛の霊が害虫になった、というのが由来です。昔は全国各地で行われていましたが、今では県内でも家田地区だけになりました。

戦時中の3年間と昭和25年ごろから52年まで途絶えていましたが、温故知新の会が復活させました。近年、農薬などの発達でウンカなどの害虫はめっきり少なくなりましたが、全国的にも貴重な行事を絶やすまいと北川家田虫追い保存会(黒木好也会長)が子供たちに伝承しています。

日暮れ前、家田生活改善センターの広場に集まって来た子供たちがハッピに着替え、大人たちから松明(たいまつ)に火をつけてもらい、保存会の黒木重代司副会長を先頭に、松明をかざした子供たちが行列をつくってスタートしました。

子供たちは鉦と太鼓に音(ね)に続けて「供やぁ、供やぁ、御供やぁ、鎧(よろい)の虫も御供やぁ、斉藤別当実盛どんの御陣立(ごじんたち)、あとはすっきり満作じゃあー」と、虫追い唄をうたいながら、夕暮れの田んぼの周囲をゆっくり歩きました。

田んぼ道を炎の行列がゆっくり進む光景は実に幻想的です。虫追いの後は供養盆踊り大会が行われました。

黒木副会長は「地区内には14、5人の子供たちがいますが、練習に参加するのは毎回4、5人で、これでは再び途絶えるのではないかと心配しています。これからも地区外の子供たちにも当日参加を呼びかけるなど、工夫を凝らしながら伝統の行事を絶やさず次の世代へ受け継いでいけようにしていきたいと想っています」と話していました。

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